鉄道模型コンテスト2022(
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 2022年8月28日更新         

 2022年8月19日(金)~21日(日)までの3日間、第21回国際鉄道模型コンベンションと同時日程で開催された鉄道模型コンテスト2022
 同日に2箇所の会場を見てきました 2つの会場はりんかい線と山手線・埼京線で約30分なので会場までの徒歩移動も含めて1時間以内に移動することが出来ます

 入場料は大人1,000円ですが出展者はご招待で、出展者入場証が「KATO CIRCUS」のバッチだということですが模型店から招待状ももらいました。

 

 全国大会の会場は新宿の都庁の隣の新宿住友ビル三角広場 

 

 地上52階のビルは1973年に竣工したので、今年で48年経過したビルですがまだまだ現役のビルです
 三角形のビルの足元に2020年にイベントや震災時の帰宅困難者を収容する場として、ガラスを多用した大屋根のあるスペースが造られました

 

 想定したより広いイベントスペースで鉄道模型コンテストが開催されていました
 ただコロナ感染防止の為に、恒例だったKATO製品の展示はここではなく同日開催の鉄道模型コンベンション(JAM)に集約、KATO製品やジャンクセールはコンテスト会場ではなく、ホビーセンターカトー東京での販売になりました

 

 自分の作品があるかどうか見に行くと、ありました

 

 東京から福岡まで輸送のため往復してきましたが、懸念されていたパーツの欠落等もなかったので一安心です

 

 
 まあ、鉄道模型コンテストは主として高校生のレイアウトやジオラマを展示する場なので、サーカスミニジオラマの大人部門の展示はオマケみたいなものなので、メインの学生の作品を見ていきましょう


 「鹿児島おはら祭で充電させて もらえませんか」 鹿児島第一高等学校

 

 祭を再現したモジュールで、建物は紙で自作
 約350人の踊り手たちは、爪楊枝と布で制作 その他に観客の人形も800体ほどいるそうで・・・

 

 人形を大量に投入した物量作戦ですが、1人で制作されたのには頭が下がります

 レイアウトなどで大人数の人形を置くことがありますが、どうしても人形は等間隔で並べたくなるのが人情ですが、イベントなどでは人は最前列が密集するものなので、実際の人混みの人間の行動を再現するとさらに良く見えます

 

 アーケードの中も手を抜かずに、人形を配置してあります

 


 青海川駅 -自然との戦い-   市川中学校・高等学校

 

 制作前に全員がロケハンに行って、取材したものを忠実に再現しています
 自分は3度ほど、青海川海水浴場に行っているので、ここは良く知っている場所です 大きな石がゴロゴロしている海岸で、海水浴場としては、お盆の時期でも海水浴客がとても少ない穴場の海水浴場です
 ロケハンに行ったのが海水浴のシーズンでなかったので、一軒だけ出ている海の家や海水客は再現されていません この場所は冬は人の姿が見られない寂しい場所ですが、夏の海水浴シーズンには少しだけ賑わいます

 
  

 縮尺にもこだわった、いいモジュールレイアウトでした

 


 巷では廃墟イラストや廃墟写真集がブームになっているせいか、廃墟をテーマにしたモジュールの出展もありました


 海水没都市 錦城高等学校

 気候変動による海面上昇により水没してしまった都市

 モジュールに水面を表したアクリルカバーが被せてあるので、離れたところからモジュールを見ても何が何だか判らないモジュールになっていますが、近づいて横から覗き込むと、水没した都市の風景が現れるのは見事でした

  

 もう一つの廃墟系は
 
 海緑の廃墟 多摩大学目黒中学高等学校

 全体にグリーンパウダーでカバーして廃墟感を出しています

 


 自分のレイアウトと同じような名前の鉄道会社もありました

 CR東日本    東京都立西高等学校

 ここのCRはClub of Railwaysの略です

 変貌しつつある渋谷駅を再現したモジュールで、高架線上にある東京メトロ渋谷駅と、自作したビルの屋上緑化が見られます

 掲示してある見所として、山手線の地下化と、東京メトロ銀座線と京王井の頭線の相互直通運転だそうですが、現実的には両方とも資金的にも技術的でも困難な案件ですが、レイアウト上ならば夢も実現することが出来ます(^_^)

 


 
 大正ロマンからノスタルジックな日本情緒~ 白梅学園静修中高一貫校


 この作品の出来は群を抜いているので、優秀賞を獲得したのも頷けます


 山形県の銀山温泉にロケハンに行き製作したモジュールレイアウトは、温泉情緒に溢れるものになっています
 

 温泉をそぞろ歩きする大勢の人形 銀山温泉の建物を模した建物群 6本の自作の橋 そして253本の自作の木・・・

 

 足湯の楽しむ温泉客や、橋の欄干にもたれかかる人など、人の行動を良く観察して人形を自然な形で配置してあります
 1人1人にストーリー性を持たしているそうです

 

 温泉街には複線の線路や銀山川、そして白銀の滝    この場所に旅してみたいと思うほど、魅力的な温泉街になっています

 実際の銀山温泉は奥羽本線(山形新幹線)の大石田駅から30分近く離れた山中にあったり、滝も温泉街に近いですが、温泉街のど真ん中にあるわけでなく(こんなところに滝があったら、滝の音がうるさくて眠れない・・・)100mくらい奥にあります

 

 モジュールレイアウトの制作者も19名と多いので、たいへん造り込んであります
 
 彼女たちが得意としているのが、水の表現だそうで、段になっている銀山川の苔や水草や川底の石までリアルに再現しています 滝や水しぶきはコーキング剤、白絵の具、綿を使用しているそうです

 

 銀山川の上流から見てみると、砂防ダムに流木が引っかかっているところも再現しています

 

 253本の針葉樹は、木の丸棒に枝葉としてオランダフラワーを切ったものを一本一本貼り付けています その上、オランダフラワーの色を消すために茶色のスプレーしてから、グリーンのターフをふり掛けています

 彼女たちが特に見てほしいのは、木々の隙間からバス停の黄色いバスが見えるところだそうです
 山肌の地面の表現もいいですね!

 

 旅館の建物の中には、爪楊枝の先を削って描いた絵やイラスト 手書きの看板や暖簾など
 そして建物内部や街灯にはLEDの照明が施されています

 

 見所ポイントも多く用意されていて、見飽きないモジュールになっています
 
 いろいろと参考にさせて頂きます(^_^)


  東もうひとつの京都から海と生きる街 天橋立・伊根から   奈良工業高等専門学校


 京都府宮津市の天橋立を展望できる天橋立ビューランドのリフトをモデルにしたモジュールです
 リフトは稼働を目指しましたが時間切れで稼働は断念したそうです

 

 リフトの山稜駅降り口には、板張りの回廊があります
 実際の飛龍観回廊をモデルにしたもの思います こういう回廊もレイアウトでやってみたいです(^_^)

 

 春の桜の隅田川   東京都三鷹中高教育学校

 東武スカイツリーラインの隅田川橋梁と、すみだリバーウォークが再現されています
 じつは、すみだリバーウォークを参考に造ろうかと思っていたので、参考にするため、つい見入ってしまいました(^_^)

 


 大人部門のT-TRAKジオラマコンテスト2022の一般部門からよく見させてもらった作品を2つ

 ジャングルクルーズ
 

 ご存じ東京ディズニーランドなどにあるジャングルクルーズを再現したもので、川の流れのコースをじっくりと見入ってしまいました

 


 雪降るクリスマス

 クリスマスの冬景色を再現したジオラマですが2つのビルの内装が特に見所があります

  

 

 この後、新宿の会場から、埼京線、りんかい線で30分の有明・東京ビックサイトの鉄道模型コンベンション2022の会場に行きました